90㎝プレコ水槽用にボルクスジャパンのLED照明をさり気なく設置することにした。
理由は、淡水魚であるプレコにも太陽光は必要であるから。
生物は日の光を浴びて自律神経や交感神経、体内時計を補正する。
海水魚が色鮮やかなのは太陽の光が関係しているということが近年の研究で解明されてきたように、淡水魚も同様。
プレコの体内時計を調整することを最優先で設置をすることにした。
魚も人間同様に体内時計が狂うと免疫が落ちるし、病気や鬱にもなりやすくなる。
故に太陽光に近い光を発する照明機器をプレコ水槽へ設置して検証してみたいボルクスジャパン。
2022年にカナダ オタワ大学に筆者の論文が掲載されました。
魚類のプレコと太陽光の関係性
Relationship between fish plecos and sunlight
ボルクスジャパン Grassy LeDioを買う
私が買った商品は、ボルクスジャパンのGrassy LeDio
まあ、アクアリウムでLED機器といったらゼンスイかボルクスジャパンだろう。
過去に両社とも使用した経験のある私は、素晴らしい使い勝手と性能の機器だっただけに、この2社に絶対の信用がある。
今回、私が何故ボルクスジャパンのLED照明にしたかというと、スポット式であり、かつ自動調光があるからだ。
ゼンスイや最近話題のZOOXも考えたが、スポット式の自動調光機能がないことを理由にボルクスジャパンの新製品一択という選択。
まあ、新製品というより昔からあったような気もするが。
ブラックウォーターの水槽に太陽光に近い光をスポット式で照射すれば、アマゾン川の中に太陽の光が差し込むのをリアルに再現できる。
この設置方法だと水換えやメンテナンスの邪魔にならない。
使用したのはデスクにカメラを固定する棒。
深めのE26ソケットであれば社外品でもセットできる。
ソケットが浅ければ電球が奥までねじ込めないので注意。
Grassy LeDio RX201 の性能
Grassy LeDio RX201は、6500K 高演色Ra97という太陽光に近い自然な光が特徴。
さらにGrassy LeDio RX201は、オプションのレシーバーを接続して調光機能が使える。
調光機能をスケジュール化して使うことで、日の出から日没までフルオートで照明することができる。
光源も太陽光に近い波長だからこそ、プレコ達に自然の川の中に居ると錯覚させることができるのだ。
魚にやさしい素晴らしい調光機能
夕方16時に徐々に光が出始め、ピーク100%が22時。
深夜2時に日が完全に沈むサイクル。
妻と一緒にリビングに居る時間が毎日17~03時ごろなので、上記の時間に照明時間を合わせた。
この「ゆらぎ」効果は、実際の日の光が雲に隠れたりするのを再現するための機能だ。
具体的には、照明がランダムで光の強さを自然光にみせかけ変化させる。
例えば、カンカン照りが10秒続いたと思うと稀に一瞬消えたり、ぼんやりと強弱を繰り返したり。
まるで本当に日の下にいるような感覚になる。
これでプレコは太陽の日の光と錯覚するはずだ。
現実にダミーである月に人間が騙されているように。
自然の日の出から日没まで再現できる調光機能は、プレコの育成水槽では素晴らしい機能。
この調光機能はレディオBT2 Bluetooth通信ユニットを装備すると使えるようになる。
差し込むコツは斜めにセットする。
壊れやすい部分なので慎重に扱うこと。
コントロールはスマホアプリなどで行えるので非常に便利。
時間別にスケジュール設定分けできるので、より自然光に近づける。
プレコの体内時計の変化
LED照明を設置して2週間が経過し、プレコ達にどういう変化が起きたのか。
点灯時間は16時から始まり、ピークが22時と飼育者が任意のサイクルを作った。
照明で魚は活発になる
先ずは設置当日からグラミーやオトシンクルスは水槽に光が入る17時頃から活発になる。
プレコ達は照明が光出すと流木や土管や石の陰に隠れる。
深夜3時に完全照灯なのだが、プレコ達は点灯中でも飼育者の気配がなくなると明るい水槽の中で餌を食べ始める。
魚も体内時計が整う
プレコに関しては水槽の中に光が入ることで食事の時間に変化は見られなかった。
然し、給餌する時間は同じなのに照明を設置してから糞をする時間が一定になった。
それはプレコの体内時計が変化したことを意味する。
色揚げ効果
興味深いのはLED照明と色揚げ効果について。
長期的に検証すると、海外論文の発表通りにL24(スカーレットトリムプレコ)等の赤色が濃くなるという事実も確認できそう。
まだ2週間程度なのに2代目L24の色飛びが少なくなったように感じるし、微かに赤味が出てきている。
稀にしか魚をみない妻にも変化が理解できたのでプラシーボではない。
ブラックウォーターの成果なのかも知れないのだが、今後も経過を追って観察していこうと思う。
プレコ水槽にお勧めのLEDライト
最後に検討した他社のLED製品も紹介したい。
先ずはZOOXの製品。
こちらはリフレクターを手動で回して調光できる。
リンク先は海水魚用だが、淡水魚・水草用もある。
観葉植物用だが、色温度 約5900K 太陽光に近い演色性を実現したLEDとして近年話題になった。「AMATERAS(アマテラス)」
プレコは夜行性なので、しっとりした月の光のように「TSUKUYOMI(ツクヨミ)」も良いかも知れない。約4000K ~5000K 高演色Ra97を謳う。
おすすめライトスタンド
おすすめのライトスタンドも紹介したい。
どの製品もデザイン性が素晴らしく、専用のアームスタンドなどを使わなくてもインテリアとして決まる。
定番はレディオアームという製品がコードも見えないしお洒落。
家ではカメラ用のHAKUBAのライトクリップを三脚に付けて吊るしている。
アクシーファインスポットLED
過去にはアクシーファインスポットLEDという照明ライトも持っていた。
グッピーの赤ちゃん用のルノアール250に適したレンズ交換式LEDライトで、照射角度を交換式レンズで変化させられるものだ。
製品の立ち位置は水草用のLEDライトである。
アクアシステムの公式サイトにも詳細は書いてないが、水草もちゃんと育っていた。
うちの環境だとCO2なしでリシアがフサフサだった。
このライトは現在は家の何処かで行方不明の過去遺産。
出てきたらプレコ用の健康促進に使ってみてもいいだろう。
・自然光に近い光源のLED照明をプレコ水槽に設置する利点